I dine hænder / In Your Arms / 2015
デンマーク、コペンハーゲン。孤独な看護師マリアは、不治の病をもつ青年ニールスの介護をしている。ニールスは、スイスでの安楽死を望んでいた。衝撃を受けるマリアだったが、彼の母親に頼まれて、ニールスとスイスへ同行することになる。
特に理由もなくゲオでレンタル。しばらくは観ていて「これはどこの国の言葉だろう」とそればかり考えてしまった。オランダ語?ドイツ語?と浮かんでは消えて、調べてやっとデンマーク語とわかる。デンマーク映画は2014年に観た『ロイヤル・アフェア』以来だ。
決して悪い意味ではなく「映画らしくない映画」だと思った。
台詞は少なめだが、ドキュメンタリー風のカメラワークながらも確実に時間が進んでいく。最初はぼんやりとしか見えない人物にも、徐々に、でも完全ではないながらも、形が見えてくる。この、完全ではないながら、というのが重要で、だからこそ自然で、心地よいほどに淡々としていて、いわゆるハリウッド映画を見慣れている人には、ちょっと物足りないかもしれない。
安楽死を描く物語、というよりも、安楽死を迎える人を見守り、その人の決意や死をなんとか受け入れようとする人たちの物語だと思った。
同じようなテーマで『世界一キライなあなたに』を思い出させるけれど、こちらのほうがずっと重い。
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