2014/03/08

29歳からの恋とセックス



邦題:29歳からの恋とセックス

ジョエル・キナマンめあてに録画したら思いのほか拾い物でびっくり!な恋愛コメディでした。でも男性受けは悪いかもしれません。

まずは、あまりしないストーリー説明をざっくりと。

29歳の誕生日を迎えた、作家志望の大学院生ローラ。画家志望の恋人のルークにプロポーズされ有頂天で準備を進めていたものの、結婚式を目前にしてフラれてしまいます。失意の底で励ましてくれた、ルークとの共通の友人であるヘンリーと友達以上恋人未満の関係になるものの、まだまだルークへの思いは捨てきれない様子。それはルークも同じよう。そして混乱しながらも、ローラは街で出会い電話番号を教えてくれた他の男性と肉体関係をもってしまいます。そんなローラの、次の30歳の誕生日を迎えるまでのふらふらした日常をユーモラスに描いています。人物のやりとりやセリフがいちいち面白くて、くすくす笑いながら鑑賞しました!

ジョエル・キナマンはこのルークを演じていて、ハンサムで成功していて料理も上手、という役柄。そのうえ性格もいい…という設定なのですが、正直よくわからない男でした。キナマンめあてに観はじめたのに、ヘンリー役のHamish Linklaterが素敵!と思ったり。私だったら間違いなくヘンリーを選びますね。ローラがやってしまったある事に対する反応が、失礼ながらかわいそうだけれども最高でした。

なんといっても見所は、ローラを演じたグレタ・ガーウィグの演技!ローラは本作では羽目を外しまくるのですが、そしてそれらすべて見ていてイタいのですが、巡り巡ってどこか痛快というかもはや爽快というか。そんなローラを体全体で演じているのがよくわかりました。全然知らない女優でしたが、他の出演作もチェックしてみたいです。見た目はアリシア・シルヴァーストーンや最近ではアンバー・ハードに似た典型的な美人顏で、長身で、本作ではいろいろなファッションを着こなしていてそこもまた観ていて楽しかったです。

こういうラブコメは、主要キャストが地味めだと楽しめるかもしれないとも思いました。思わぬ掘り出し物!と喜びもひとしおです笑 ローラの両親役でデブラ・ウィンガーとビル・プルマンも出ています。


(ここからネタバレです)




まあ、ルークは最終的に「よりを戻したい」と言うのですが、そのシーンは別になくてもよかったのかなと感じました。こういう展開の方が女の子からすれば溜飲が下がるのかもしれませんが。

ルークにフラれる→ヘンリーと付き合いだす→街で出会ったニックと肉体関係もつ→ヘンリーにバレてヘンリーとも別れる→ヘンリーが自分の親友アリスと付き合いはじめて混乱する、という、ほとんど自分が原因の辛い道のりを歩んできたローラ。時間をおき、人と距離をおき、自分はどうすればいいのか、じっくりと考えはじめます。そのうえで、しばらくは1人でも生きていこう、自分をもっと大切にし、まわりの人を愛していこうと決意します。「自分を愛せなきゃ人を愛せない」という台詞が印象的でした。このような過程があったうえでのあのルークとの最後のやりとり、ルークはローラの言葉を聞いて納得したのか何なのか目を合わせて微笑んだりなんかしてたのですが、彼、ほんとにローラが言ってることわかっていたのかな??やっぱりよくわからないキナマン…じゃなくてルークでした。

そして、こういう、大人になりきれなかった女性の成長の物語なのに…なのに…この邦題はやっぱりひどいです。邦題に躊躇せず観ましょう(笑)

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